小松由佳

【シリアの首都、ダマスカスに入りました】

6月20日、シリアの首都ダマスカスに入りました。隣国のイスラエルとイランの衝突が懸念される情勢下、シリアに入るための航空便が延期となったりと取材に影響が出ており、取材日程が遅れています。ただ、シリア情勢には、この衝突による大きな影響は出ていません。 (レバノンの首都ベイルートで目にした巨大な看板。エ

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【「アサド政権崩壊に翻弄されるシリア人移民」の動画が完成しました!】

皆様、こんにちは!久々の投稿となり、申し訳ありません。 私はギリシャでシリア人移民の取材を終え、トルコ南部のシリアとの国境地帯で取材中です。 身を置いているシリア難民コミュニティでは、ここ数日で起きた、イランとイスラエルとの深刻な衝突について、大きく報道されています。 特にシリア人にとっては、国境を

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【取材紹介】アテネに暮らすシリア人移民、アフマッドさん

私は今、最初の取材地であるギリシャの首都アテネで、シリア人移民の取材を行っています。 トルコと国境を接するギリシャは、中東やアフリカからの難民・移民がヨーロッパを目指すための玄関口となっており、エーゲ海の島々に、多くの移民がボートに乗ってやってきます。 今回、ギリシャの地に、移民として流入した後、ア

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【5/28〜7/4まで、シリア難民の取材に向かいます!】

まもなく取材に向かいます! 昨年12月にシリアのアサド政権が崩壊して半年が経ちました。気候が暖かくなったこともあり、シリア周辺国に避難していた難民の多くが、故郷への帰還を始めています。 私はこの10年ほど、トルコ南部のシリア難民コミュニティを取材してきましたが、取材させていただいた家族の半数以上が、

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【トークイベント「I am フォトジャーナリスト」が終了しました】

5月16日、武蔵野プレイス(JR中央線・武蔵境駅近く)にて、40名近いお客様にご来場いただき、川嶋久人、小野寺翔太朗、小松由佳の三人のフォトジャーナリストによるトークイベント、「I am フォトジャーナリスト」を開催いたしました。 それぞれの取材現場の状況だけでなく、取材する側であるフォトジャーナリ

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【京都グラフィー2025 その2】〜アダム・ルハナ「The Logic of Truth」・リー・シュルマン&オマー・ヴィクター・ディオプ「Being There」〜(動画)

4月の終わりと5月の初め、2回に分けて京都で行われている国際写真祭、京都グラフィーに行ってきました。前回に引き続き、開催中の写真展のなかから、特に印象に残った写真展をご紹介します。 投稿を表示 今回ご紹介するのは、以下の写真展です。   ・アダム・ルハナの「The Logic of Truth」・リ

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小松由佳

【イベント「I am フォトジャーナリスト」のお知らせ】

5月16日金曜日の夜、3名のフォトジャーナリストによるトークイベントを開催します。一緒にお話させていただくのは、名取洋之助賞受賞者で、ウイグル問題やウクライナを取材してきた川嶋久人さん、そしてウクライナやアルツァフ共和国(どこにある国?という方、是非イベントへ!今はなき未承認国家だそうです)を取材し

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【京都グラフィーへ その1 】〜イーモン・ドイル「K」・土田ヒロミ「リトルボーイ」〜

現在、京都にて「京都国際写真祭」、通称、「京都グラフィー」が開催されています。このイベントは毎年一カ月、京都を舞台に行われる日本最大級の国際写真フェスティバルです。4月25日〜26日にかけ、この京都グラフィーに行って参りました。 *京都グラフィー https://www.kyotographie.j

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写真展「Syria 12.8」が始まりました!(2025年3月27日)

2025年3月26日〜31日開催の写真展「Syria 12.8」が始まりました! こちらは、12月8日のシリアのアサド政権崩壊を受け、急遽行ったシリア取材の記録です。小規模な展示ですが、写真の発表の場をしっかり作りたいと考え、開催させていただきました。 以下は、有料会員の皆様限定で、展示の概要を紹介

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【メディア出演のお知らせ 4月16日「キャッチ!世界のトップニュース」】

大変光栄なことに、2025年3月26日〜31日まで急遽開催した緊急写真展『Syria 12.8』をNHK様に取材いただきました。 以下、4月16日放送のNHK『キャッチ世界のトップニュース』にて10分ほどにわたり、『【ザ・パーソン】シリアを見つめる写真家』としてご紹介くださるようです。ぜひご覧くださ

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写真展「Syria 12 .8」開催のお知らせ(3/26〜31)

昨年12月のシリア・アサド政権の崩壊を受け、東京・恵比寿にて、小さな写真展を開催いたします。歴史的局面にあるシリアの今を、皆様と共有できましたら幸いです。是非お立ち寄り下さい。 小松由佳写真展「Syria 12.8」 https://americabashigallery.com/syria128/

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【2月23日シリア取材オンライン報告会  アーカイブ視聴】

2024年12月、シリアのアサド政権崩壊後に行った取材について、2025年2月23日、シリア取材オンライン報告会を行わせていただきました。 多くの皆様にご参加いただき、どうもありがとうございました。 以下のURLより、アーカイブ配信がご視聴いただけます。ぜひご覧ください。 また、オンラインではなく生

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【シリア取材報告会のお知らせ】

2024年12月に行いました、アサド政権崩壊直後の取材について、以下の日程で取材報告会を行います。こちらのNEWSへの反映が遅くなってしまい申し訳ありません。10人以上のお客様が集まるようでしたら、個人的に報告会もいたしますので、お声がけください。 ▼2月23日(日)19:00〜21:00〈オンライ

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映画『消えた人々 アサドの戦争犯罪』の告知記事にコメントさせていただきました

〝目を背けたい、だが背けてはいけない。それは事実なのだから・・・〟。 それが、この映画を見て感じた率直な思いだった。 通称〝シーザーファイル〟と呼ばれる、大量の写真記録の存在を、皆様はご存知だろうか。 それは、(かつてシリアの収容所で写真記録係だった)通称〝シーザー〟と呼ばれる人物によってシリアから

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小松由佳

ラジオ出演・聞き逃し配信のお知らせ

大変ありがたいことに、1月22日のNHKラジオ「Nらじ」に出演させていただきました。 番組では、「特集コーナー」にて13分間をかけ、先月のシリア取材についてお話させていただきました。是非ご視聴ください。以下、聞き逃し配信がアップされたものとなります。 1月29日20時までの配信となります。 ▼アサド

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小松由佳

パルミラの民家に残る、イラン軍の兵器庫

(こちらの記事は、引き続き、シリア取材の報告です) シリア中部の夫の故郷パルミラは、世界遺産パルミラ遺跡が残る、古代からのオアシスとして知られています。しかしこの14年間にわたる内戦状態の日々の中で、大きな混乱と破壊を経験した街でもあります。 2011年頃のパルミラの人口は約10万人とされていますが

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イスラエルによる空爆で破壊された、パルミラのイラン軍の施設

(*こちらの記事は、一般の皆様にも公開させていただきます。写真は簡易編集・低画素のものです。) 2024年11月20日の午後のことです。シリア中部の街パルミラに突然、大小異なる二機の戦闘機が飛来し、大きな戦闘機から数発のミサイルが発射されたのです。その様子を、パルミラの住民たちは家の外に出て、大騒ぎ

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13年ぶりの故郷、パルミラに立つ夫ラドワン

「自分が生きているうちは、二度と故郷パルミラの土を踏むことはできないだろう」。そう話していた夫が、とうとう故郷に立つことのできる日がやってきました。 夫は2012年に脱走兵になった罪から指名手配を受け、アサド政権が倒れない限りは二度とシリアには入れない身だったのです。 ▼ 私の夫、ラドワン・アブドュ

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小松由佳

「私たちはサイドナヤの囚人だった」〜サイドナヤ刑務所での5年半を元囚人に聞く〜

(*注意 こちらの記事には、やや過激な内容が含まれています) (*こちらの記事は、一般の皆様にも公開させていただきます) 古来から交通の要衝として繁栄した、シリア中部の大都市ホムス。そのハールディーエ地区に、2024年12月19日、二人の男性を訪ねた。周囲には、崩れ落ちた高層住宅が延々と続き、この瓦

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マルジェ広場の行方不明者たち〜殉教者の地に家族の行方を探す人々〜

(*現在、アサド政権が崩壊したばかりのシリアに取材に入っています。こちらは取材した内容です。地方にいるためインターネットがあまり使えずにおります) シリアの首都ダマスカスの中心部にあるマルジェ広場。人々が賑やかに集うこの場所は、ここは二度にわたる〝殉教〟の地として知られています。 シリアがオスマン帝

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小松由佳

ここに、サーメル兄がいた〜アサド政権の抑圧の象徴、サイドナヤ刑務所へ〜

(*注意:この記事には、やや過激な内容が含まれますので、ご注意ください) (*こちらの記事は、有料会員様以外にも公開させていただきます) シリアの首都ダマスカス郊外、人里から離れた小高い丘の上に、その刑務所がある。その巨大さは、遠方から見るだけでも確認できる。周囲では時折、羊の群れを連れた羊飼いの姿

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小松由佳

突然ですが、シリア取材に入っています

(記事の更新スピードを重視したいため、この記事の写真は低画素・簡易編集で更新しています。写真の解像度が低く恐縮ですが、ご了承ください) 突然ですが、取材地をヨーロッパからシリアに変更しました。すでに16日にシリア入りし、取材を進めています。 今回、ヨーロッパで移民として暮らすシリア人の取材のため、イ

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サイドナヤ刑務所に生きていた兄、サーメル

シリア人ならば、「サイドナヤ刑務所」の名を知らない者はいません。 首都ダマスカス郊外にあり、常時1000人以上が収監されていたとされるこの刑務所は、アサド政権による抑圧の象徴として、恐れられてきました。 2011年以降、シリアではアサド政権反対派を中心とする約13万人以上が政府軍によって拘束され、国

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シリア大使館の二つの国旗と、アサド政権崩壊の影響

ロンドンに到着するなり、シリアのアサド政権の崩壊を知った今回の取材。すごいタイミングでヨーロッパ取材が始まり、ザワザワした心境で取材1日目をスタートさせました。 イギリスに着くなり、息子(8歳)が日本に帰りたいと言い出し、日本にいる夫(2012年にシリアから逃れた難民の一人)もシリアに帰りたいと言い

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ロンドンに着いたら、アサド政権が崩壊していた!

これは、歴史的瞬間になるのではないか!! 2024年12/7〜27まで、移民となったシリア人の今を取材するため、ヨーロッパ取材を行うことに。 まずはイギリスを目指し、12月7日に日本を出発。昨日8日朝に、韓国の仁川空港で乗り継ぎをしていたところ、「シリアのアサド政権が崩壊間近か」という驚くべき報道が

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小松由佳

シリア情勢の重大な転換点になるか〜反体制派のアレッポ、ハマ制圧〜

(こちらの記事は、有料会員以外の方にも公開の記事とさせていただきます。またこちらの内容は、難民として国を離れ、反体制派支持者である夫とその兄の意見であり、政権支持者とは全く異なった見解を持っているということを事前に付け加えさせてください) 12月8日現在、シリア情勢が重大な局面を迎えています。201

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小松由佳

ジャマール兄と過ごした11月

我が家では今、夫の兄のジャマールが居候中だ。普段、ただでさえ、シリア人の夫との日常がサスペンス劇場状態であり、二人の子供の育児はパニック状態だったが、ジャマール兄の居候によってパニック度合いはさらに高まり、しばらくただ日々を懸命に送ることにいっぱいいっぱいであった。以下は、その兄との生活を振り返って

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ハマスによるイスラエル越境攻撃から一年

今年10月7日、ハマスによるイスラエル越境攻撃から一年を迎えました。この一年のイスラエルによる軍事行動により、40000人を超えるガザの市民が死亡したとされ、ガザの人口200万人のうち約190万人が避難民となったとされています。 またこの戦争が始まって以来、ガザの住民67000人以上が餓死した可能性

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