YUKA KOMATSU 小松 由佳
1982年秋田県秋田市生まれ。ドキュメンタリー写真家。公益社団法人 日本写真家協会会員。
米農家だった祖父母が田んぼで働く姿を眺めて育ち、近郊にそびえる秋田市の名山、太平山(1170m)に幼少時より憧れを抱く。山の頂のその向こうにある世界を目にしたい思いから高校登山部に入部。山の世界に魅了される。高校時代に目にしたヒマラヤの写真集から、パキスタンの高峰ナンガ・パルバット(8125m)に憧れ、ヒマラヤを目指す。ヘルマン・ブールの『8000mの上と下』、ガストン・レビュファの『星と嵐』、ハインリヒ・ハラーの『白い蜘蛛』に強い影響を受ける。
東海大学山岳部にて本格的な登山を学び、大学生活の大部分を山に費やす。大学卒業後の2006年、“世界で最も困難な山”と称される世界第2の高峰K2(8611m / パキスタン)に日本人女性として初めて登頂(東海大学山岳部 OB隊・南南東リブルートより)。植村直己冒険賞受賞(2006年)。
次第に風土に根ざした人間の営みに惹かれ、モンゴルの草原や中東地域の沙漠を旅し、放牧民や遊牧民の暮らしに強い興味を抱く。多様な人間の暮らしを表現することを志し、写真家へと転向。
2008年よりシリアの撮影を始めるも、2011年以降、シリアは内戦状態へと突入し、多くの友人や知人が難民となっていく姿を目撃する。それにより、難民になること、故郷を失うことがどういうことかを、写真活動によって伝えることを2013年より始める。
2013年、シリア中部パルミラ出身のシリア人男性と結婚。夫やその家族が、2012年頃から故郷を去り、難民となっていく姿を目にしたことが、その後の写真活動の方向性を決定づけることになった。
2015年からは、トルコ南部のシリア難民コミュニティを中心に、二人の幼い子供を連れ、コロナ禍やシリア・トルコ地震などの激動期を、子連れパニック状態で取材。
2022年9月、11年ぶりにアサド政権下のシリアに入り、市街地の大部分が空爆で破壊された夫の故郷パルミラを取材した。
2023年12月は、不法移民としてヨーロッパを目指すシリア人の取材をイギリスとフランスにて行った。
2024年12月8日、半世紀にわたって独裁を維持したアサド政権の崩壊を受け、シリアの歴史的転換点を、13年ぶりに故郷に帰る夫の視点から取材した。
著書『人間の土地へ』(集英社インターナショナル/2020年9月)にて、第8回山本美香記念国際ジャーナリスト賞受賞。第11回モンベル・チャレンジ・アワード受賞(2022年)。著書『シリアの家族』(集英社/2025年)にて、第23回開高健ノンフィクション賞受賞。シリア人の夫と二人の子供と東京都在住。
Documentary photographer. Born in Akita Prefecture in Japan in 1982. She was fascinated by the mountains, and in 2006 she was the first Japanese woman to climb the world’s second highest peak, K2 (8611m / Pakistan). She won the Naomi Uemura Adventure Award. Eventually she was attracted to the lives of humans living in the climate, and she aspired to be a photographer while traveling through grasslands and deserts. She has been shooting the theme of the Syrian Civil War and refugees since 2013.
Her books include “To the Land of Humans” (Shueisha International / 2020).She won the 8th Mika Yamamoto Memorial International Journalist Award in May 2021.

出版物
『オリーブの丘へ続くシリアの小道で〜ふるさとを失った難民たちの日々〜』(河出書房新社/2016)
『人間の土地へ』(集英社インターナショナル / 2020 ) 2021年第8回山本美香記念国際ジャーナリスト賞受賞作品
『シリアの家族』(集英社/2025年) 第23回開高健ノンフィクション賞受賞作品
写真展
2015 「いつか、あの山を越えた故郷へ 〜国境の街に生きるシリア難民〜」(2015年9月18日〜9月20日)
2017 「ヨルダン 子連れパニック取材行~シリア難民に助けられた一カ月~」
2019 「Borderless people 〜シリア難民の肖像〜」 (2019年5月22日〜6月3日 / リコーイメージングスクエア新宿)https://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/exhibition/1182819.html https://awagami.jugem.jp/?eid=1502
2021 「シリア難民 母と子の肖像」(2021年12月10日〜12月16日 / 富士フォトギャラリー銀座) https://dot.asahi.com/articles/-/62391?page=1
2024 「燃やされた故郷、パルミラ」(2024年 6月13日〜6月24日 / OM SYSTEM GALLERY) https://www.jps.gr.jp/kaiin_tell/komatsu-yuka_202406/ https://youtu.be/QZ-UhKJc2U4(展示説明動画)
講演
過去のヒマラヤ登山や、シリア難民の取材活動などについてお話をさせていただいております。
詳細は講演についてをご覧ください。お問合せなどございましたら、 CONTACT よりお願いいたします。
メディア出演
2017 NNNドキュメント(日テレ)「サーメル ~子連れ写真家とシリア難民~」(2017年9月24日放送)https://www.ntv.co.jp/document/backnumber/archive/post-67.html
2018 「衝撃のアノ人に会ってみた」(2018年11月9日放送)
2019 「チコちゃんに叱られる」(2019年4月26日放送)
2021 NHK BS 「キャッチ!世界のトップニュース」(2021年3月10日放送)https://www.nhk.jp/p/catchsekai/ts/KQ2GPZPJWM/episode/te/G55GQGM8PQ/
2023 NHK「こころの時代・宗教の時代」(2022年8月28日放送)https://www.nhk.jp/p/ts/X83KJR6973/episode/te/E2JRQNVRR2/
2024 NHK「視点・論点」〜難民になること、故郷を失うということ〜(2024年9月17日放送) https://www.nhk.jp/p/ts/Y5P47Z7YVW/episode/te/6VLWMMQWL5/
他、NHKラジオなどにて出演多数
寄稿記事
秋田魁新報様、朝日小学生新聞様、しんぶん赤旗様、信濃毎日新聞様、AERA様、現代ビジネス様、集英社オンライン様、生活と自治様などにて。
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「ドキュメンタリー写真家 ・小松由佳の有料会員コンテンツ 」は、写真活動の裏側や日々の学びを発信していくコンテンツです。シリア内戦と難民、多文化共生、イスラム、シリア、移民、風土と人間などをテーマに、写真と文章による記事を更新していきます。
この時代をどのように捉えるべきかを市井の人々の姿や視点から考え、クリエイティブな情報発信によって皆様と共に学ぶことを目指します。
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