ゲロゲロ事件が発生しました

(この文章には不快な表現が含まれる可能性があります)

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オスマニエに来てからあまりの暑さで、何日もよく寝られぬ夜が続いていました。ある日、夕食を食べた後から子供たちも私も腹痛を覚え、その夜、大変なゲロゲロ事件が発生しました。

それは深夜のこと。遠くで子供の泣く声が聞こえたように思い、ふと目を覚ました私は、なんとも言えぬ匂いがたちこめているのに気が付きました。この匂いは、まさか・・・!

急いで部屋の電気をつけると、次男が寝ていたマットの上にこんもりと、あってはならないものがあるではありませんか!それもふた山も。それは、ゲロゲロの山だったのです。

次男はあちこちに吐きながら転がり回って(暑くて寝られないため)寝ており、くしくも寝ていたのはカーペットなどをきれいに揃えたばかりの夫の母の家で、そのあまりの惨状に、私はこれが夢であってほしい・・・と心から思いました。

とりあえず髪や耳までゲロゲロまみれの次男を起こし、ハンマーム(シャワーだけのお風呂場)に連れて行って体を洗い流し、服を着替えさせたところで、次男は今度はお腹を下し、上からも下からもゲロゲロ事件が発生しました。

次男をハンマームで待たせ、部屋のゲロゲロの山を掃除し、絨毯やマットを洗剤で洗って洗濯機にかけ、ようやく次男を寝かせて、「ああ、大変な夜だった・・・」と体を伸ばしたのも束の間。

長男が起き出し、「ゲボ(ゲロのこと)出そう」とのこと。そりゃ大変だ!とゲロゲロ用の袋を探している間に「もう出ちゃう!」と言うので、長男の片手を引っ張り、「早く早く」、と急かしてハンマームまで連れて行く途中、長男の体が重くなり、動かなくなりました。そして、なんということでしょう。廊下のカーペットの上に、ゲロゲロの山が出来てしまったのです。

次男同様に、長男も下痢と嘔吐でえらいことになっていると、さっき寝たはずの次男も起きてきてハンマームで再びゲロゲロ。そのうち、私自身もだんだん具合が悪くなってきて、もらいゲロゲロになりました。三人ともハンマームでゲロゲロ。それは、まるでこの世の終わりのような大変な惨状だったのでした。

その後子供たちを寝せるも、すぐに代わる代わる、「ゲボ出そう!」「ゲリ!」と起き出し、彼らをハンマームに連れて行った回数は長男が5回、次男が4回。朝までほとんど寝られないえらい夜になりました。

トルコ入りしてから水や食事にも気をつけていたのですが、おそらく、夜の暑さなど気候の違いからくる疲れが身体にたまり、食事の違いによって抵抗力も落ち、何かの食当たりを起こして一気にゲロゲロ事件に繋がったようです。

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(ひどい下痢が続き、トイレから10メートル以内にいないと間に合いません。トイレのすぐ近くの床に臥して過ごす日々。万が一のためにゲロゲロ袋も常備。)

皆様からいただいた胃腸薬とキューピーコーワゴールドを重宝させていただき、私と次男はだいぶ回復しましたが、この四日間、ジャガイモとヨーグルトだけしか食べられない状態が続いています。肋骨が浮き出てきました。

長男の体調はまだ優れず、ひどい下痢と嘔吐を繰り返しています。一昨日から長男をオスマニエの病院に連れ、点滴を受け、薬を処方してもらいましたが、まだ快復まで時間がかかりそうです。

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(消化に優しいジャガイモとヨーグルトだけを食べ続けています。子供たちは、突然の下痢に備えてオムツに履き替え)
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(頻繁に水を飲む。オスマニエの市場や病院に近い親族の家に移動し、療養しています。)

昨日朝には、長男の体全体に赤いプツプツ状の発疹ができたため、同じ病院に連れていったところ、処方した薬のアレルギーと言われました。しかしどの薬が合わなかったのか調べることはなく、抗アレルギーの注射だけをして終わりました。

今回、オスマニエ在住の親族に連れてもらったのは、オスマニエで一番整った病院のひとつとのことでしたが、医師はパソコンの前に立ったまま、患者を一眼見て、薬だけ処方します。

検便や血液検査の結果についての説明もなく、また患者の同意や薬品の説明もなく、いきなり注射や点滴をします。同行してくれた現地在住の甥に聞くと、ここではそれが普通とのこと。日本の医療とはいろいろ違いもあり、不安も感じますが、現地でできることをやっていただいています。

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(腹痛を訴える長男。日本の薬に比べ、トルコの病院の処方する薬があまり効かないように感じる(それとも普段慣れていない強力なウイルスなのか?)。四日経っても下痢と嘔吐にあまり改善なし。)
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(お腹を壊したとき、シリア人は民間療法としてハーブティーをよく飲みます。数種類のハーブをミックスしたお茶「ズーラート」(写真左)やタイムのお茶「ザータル」(写真右)は、どこの家庭でもたくさん台所にあり、お湯で煮出して砂糖をたっぷり入れて飲むのが一般的です。私たちも、滞在している親族の家のお母さんに作ってもらっています。)

そんなわけで、トルコに着いていきなり感染症にかかり、親子でダウンしております・・・。

【ゲロゲロ事件メモ】

1 〜トルコの病院事情〜(オスマニエ在住の親族の話)

トルコには政府系の病院と私立の病院とがあり、トルコで難民として登録されているシリア難民は、政府系の病院の診察をほぼ無料で受けられる。薬代も無料。しかし政府系の病院は診察が雑で、丁寧に診療してもらえないとのこと。

私立の病院では、シリア難民は実費を請求され、また政府系病院に比べて高額なため、なかなかかかることができないが、丁寧な診察が期待できる。政府系の病院では見つからなかった病気が判明したり、より良い治療に繋がることも。

シリア難民として暮らす親族は、病状によって政府系病院と私立病院を使い分けているらしい。今回私が連れていってもらったのは私立病院。

2 〜診察代〜

私立病院にて、診療費一人375トルコリラ(約3000円)。薬代125トルコリラ(約1000円)。

オスマニエの平均日収が約1500円ほどなので、下痢と嘔吐の症状の診察代・薬代は、平均日収の二日分に相当し、非常に高額。