これは、歴史的瞬間になるのではないか!!
2024年12/7〜27まで、移民となったシリア人の今を取材するため、ヨーロッパ取材を行うことに。
まずはイギリスを目指し、12月7日に日本を出発。昨日8日朝に、韓国の仁川空港で乗り継ぎをしていたところ、「シリアのアサド政権が崩壊間近か」という驚くべき報道がチラホラ出始めました。
この13年ほどシリア難民の取材を続け、2022年にはシリア政府支配地域のパルミラにも取材に行った私は、そのニュースが持つ意味の大きさに体中に鳥肌がたつような思いでした。
これは、歴史的瞬間になるのではないか!!
ならば報道が駆け巡るその場で、その歴史的瞬間をリアルタイムで知りたい!
私は限りなく興奮しましたが、ロンドンへの14時間のフライトが待っていました。
その間インターネットが使えず、空の上ではシリアの情勢が気になりすぎて落ち着かず。
そしてロンドンの空港に着いてみると、なんということでしょう!すでにアサド政権が崩壊していたのでした!
歴史を創っていく民衆の力を感じた
時が来て、こんなにもあっさりとアサド政権が倒れるとは。
まさに時代の転換点を目にした感動と、衝撃とが体を駆け巡りました。
ロシアやイラン、レバノンのヒズボラなど、アサド政権の協力者たちが力を失ったこと、その弱点を突いての綿密な計画であったことが、ここまで迅速な政権崩壊の道へと結びついていったようです。
そこに、歴史を創っていく民衆の力を感じました。
ロンドンに着いたらアサド政権が崩壊していた 、この2024年12月8日を、私は忘れません。
新たな戦闘が始まるかもしれない懸念も
パッシャール・アサド大統領はモスクワに亡命したとのこと。
今後、アサド政権を崩壊に追い込んだ、シリア各地の反体制派が、いかに結束して政権移行のプロセスを潤滑に行っていくかが課題となるでしょう。
また、政権に対し軍事協力を行ってきたイランやレバノンのビズボラが、精鋭部隊をシリアに送る準備をしているなど、新たな戦闘が始まるかもしれない懸念も報道されています。
アサド政権が倒れても、それを支援してきたイランやビズボラ、ロシアなどの姿勢が変わらない限り、まだまだシリアの混乱は続くと考えられます。
引き続き、この歴史的な転換期を注視していきたいと思います。
以下は、トルコ南部、シリア国境のレイハンルに暮らすシリア難民の友人が送ってくれたボイスメッセージです。
アサド大統領がロシアに亡命したことへの興奮と、難民の一人としての喜びが、彼の口から伝わってきます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・