【滞在しているダマスカスの教会で自爆テロがありました】

〜6月22日、ISを名乗る男性による自爆テロにより、ダマスカスの教会で80人以上が死傷しました〜

https://www.bbc.com/news/articles/c307n9p43z9o

(BBC 2025年6月23日)

https://search.yahoo.co.jp/amp/s/www.aljazeera.com/amp/news/2025/6/22/at-least-15-killed-in-damascus-church-bombing-attack-dozens-wounded%3Fusqp%3Dmq331AQGsAEggAID

(アルジャジーラ 2025年6月23日)

滞在しているダマスカスの教会で、自爆テロがあったもようです。朝起きて、ニュースを見て驚きました。ちょうど昨日、聖パウロにまつわる教会を訪ねるため、ダマスカスのキリスト教地区で知られるこの辺りを歩いたところでした。

2025年6月22日夜、シリアの首都ダマスカス郊外にあるドウェイラ地区の聖エリヤ教会(Mar Elias Church)で、ミサの最中に自爆テロが発生しました。

犯人は教会に銃を持って侵入し、人々に発砲した後、爆発物を爆破させたとのことです。

この攻撃により少なくとも22人が死亡し、63人が負傷しました。

犯行声明はまだ出ていませんが、シリア内務省は、目撃者の証言から、犯人が過激派組織イスラム国(IS)の一員だとしています。

現場では、祭壇がひどく損傷し、座席は割れたガラスで覆われ、壁には血痕が飛び散っている様子が、報道から確認できます。

今回の事件は、昨年12月のアサド政権崩壊以降、ダマスカスで発生した初のテロ攻撃とされ、シリアに潜伏するIS残党に対する懸念が高まっています。

ISはこれまでも、シリア国内のキリスト教徒など、宗教的少数派を頻繁に標的にしてきました。2016年には、ダマスカス郊外でシーア派の聖地に対する爆破テロを行い、70人以上を殺害しました。

2014年から2017年にかけ、シリア西部からイラク東部にまたがる広大な地域を支配したISは、2019年には軍事的に敗北し支配力を失いましたが、今もシリアとイラクに1500人から3000人の戦闘員を擁しているとされ、ほとんどがシリアに拠点を置いているとされます。

アサド政権崩壊後も、シリアは依然として、テロの脅威に直面しています。

▼自爆テロが発生した聖エリヤ協会 https://maps.app.goo.gl/LuuNRfedBBGLDhFQ9?g_st=aw

シリアは古くから、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の様々な宗派など、多様な宗教が共存してきた土地です。今後のシリアの安定と、人々の共存のためには、他者の信仰への理解とリスペクトが不可欠です。

今回のように、宗教的少数派を標的としたISの行為は、宗教的正義からは大きくかけ離れた、単なる犯罪行為です。