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6日に発生したトルコ大地震から数日が経ち、現地に暮らす親族、知人より被災状況が伝えられています。
夫の親族に死者は出なかったものの、遠い親戚や友人たちに死者が出ております(いずれもシリア人。アンタキヤにて死亡)。内戦から逃れた先のトルコで、地震によって命を落とすとは、なんという運命の残酷さでしょう。
以下は、トルコ南部ハタイ県、シリア国境の街レイハンルに暮らす親族、知人から届いたものです。
マンションの4階部分に住んでいた親族アブ・アフマッド一家は、地震によりマンションの建物に亀裂が入っていることから、自宅に戻ることを躊躇し、空き地で寝泊まりを続けています。この一家は、レイハンルでの取材でいつも泊めていただいていた家でした。現在、親族が身を寄せ合い、車とテントに分かれて避難を続けているとのことでした。
またレイハンルに暮らす私の知人アブドュルラフマン(もともとは夫と同じシリアのパルミラの出身で夫の幼馴染。トルコ取材ではいつもコーディネーターや通訳を務めてくれる)から、避難生活の様子が動画で届きました。
レイハンルには、アブドュルラフマンの親族が10家族近く集まって暮らしています。彼らの家の多くが、壁や屋根が壊れて倒壊の不安があるため、アブドュルラフマンの兄が借りているリサイクルショップ(食器や衣類、金物などなんでも売っていた)にて、6家族が避難生活を送っています。この店は、一階建で広い通りにも面しているため、大きな地震がまた起きてもすぐに避難でき、安全とのこと。
レイハンルから車で1時間の距離のアンタキヤでは多くの建物が倒壊し、おびただしい犠牲者が出たとされています。
アブドュルラフマンとその兄弟は、友人一家が行方不明になっているため、アンタキヤで捜索と埋葬の手伝いをしています。以下はアブドュルラフマンから届いた動画です。9日撮影の動画です。
レイハンルでもそうですが、アンタキヤでも、多くの人々が空き地や公園にテントを貼って避難生活をしています。
(注意)以下の動画には遺体の顔が写りますので、ご注意ください。
このようにアブドュルラフマンの一家では、レイハンルでの避難場所(兄のリサイクル店)で安全を確保しつつ、行方が知れない友人やその家族の捜索、埋葬の手伝いを行っています。先の見えない混乱の中ですが、シリア難民同士、助け合いながら乗り越えようとしている姿が伝わってきました。
地震によって亡くなった方々のご冥福を祈るとともに、一刻も早い生活の再建を祈ります。
(2023年2月10日)